料理・手づくり

2013.06.01

ママフォトグラファーのはなし 第8回「露出のこと」

8-1.JPG

日差しがまぶしい季節になってきましたね。
カメラは、目で見る以上に明るい部分と暗い部分をはっきり写しているもの。
特に太陽の直射の光は、あたっている部分とあたっていない部分の明るさに大きな差が出ます。



こんにちは! 志田三穂子です。
カメラを持って出るのにいい季節になってきましたね!

最近、一眼レフを使っているみなさんからお話を聞き、
意外とカメラをオート(全自動)の状態で
撮影している方が多いのだと気づきました。

カメラをいじっているうちに、
いつの間にか写る写真が暗く(明るく)なってしまっていた、
などということも、よく聞きます。

写真のよしあし以前に、明るさの失敗なく写真を撮れるように、
基本的な露出のことに触れた方がいいのかなと思い、
今回は、"露出のはなし"です!
露出の基本がわかれば、明るさの失敗なく写真が撮れるようになりますよ!

難しい話の前に、まず、露出のちがいが写真にどう出てくるのか、見てみましょう。


下の写真は、カメラの設定をPにして、そのまま補正なしで撮ったもの。
背景の白や服の白、光の反射を受けて、
カメラが明るいと判断しているため、全体的に暗めに写っています。

8-2.JPG


+0.5(1/2、1の目盛りの半分明るく)の露出補正をおこなったもの。↓

8-3.JPG


+1の露出補正をおこなったもの。↓

8-4.JPG


+1.5の露出補正をおこなったもの。
全体が明るすぎるようです。白い部分がとんでしまっています。

8-5.JPG


明るさが変わっているのがわかるでしょうか?

露出が暗すぎると暗い部分が黒くつぶれてしまい、
明るすぎると明るい部分が白くとんでしまいます。
同じ写真の中にも明るい部分と暗い部分があり、
カメラの設定を変えれば、どちらの明るさに合わせるかなど、
自分で明るさをコントロールできます。

たいていはカメラまかせでかまいませんが、撮影する場所や条件によって、
また意図した撮影では、露出補正した方がいいときもあります。
上の写真だと、+0.5〜+1の露出補正くらいが、
黒がつぶれず白もとばず、ちょうどいい感じでしょうか。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

露出とは?

写真の明るさをコントロールするときに考えなくてはならないのが、露出です。

露出とは、絞りとシャッタースピードのふたつを変えることによって変わる、
カメラに入る光の量=明るさのことです。

まず、絞りは、シャッターをきるときに、
レンズが光を取り込む穴の大きさを示しています。
F値ともいわれます。
レンズの丸いっぱいに光をとり込むところから始めて、
レンズの丸をどんどん小さくしていくと(絞っていくと)、
光が少なくなって暗くなります。
これを、数値(F値)で表します。

レンズの丸いっぱいで光をとり込むところがF2.0で一番明るいとすると
(一番明るい数値はレンズによってちがいます)、
2.8、4、5.6、8、...22と絞っていくとだんだん光を通す穴が小さくなって
光の量が少なくなり、暗くなっていきます。

シャッタースピードは、シャッターが開いて光をとり込んでいる間の時間です。
4秒、2秒、1秒、1/2秒、1/4、1/8、...1/3000秒と、
速くするにつれて光の量が少なくなり、暗くなっていきます。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

カメラで自動的にちょうどいい露出にするには

カメラの撮影モードダイヤルをP (プログラム)に設定すると、
カメラがちょうどいい明るさと判断した露出(絞りとシャッター速度)に自動で合わせてくれます。

Tv(シャッタースピード優先)、Av(絞り優先)にセットした場合も、
それぞれシャッター速度、絞りを自分で合わせられますが、
明るさに関しては、Pと同じように、
カメラがちょうどいいと判断した明るさに自動で合わせてくれます。

ファインダーをのぞくと、または、カメラのデータ表示窓に、
そのときの露出(絞りとシャッター速度)が出ていると思います。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

カメラの露出を自分で調節するには

ひとつは、カメラについている"露出補正"の機能を使うやり方があります。

これは、プラスとマイナスで数値を設定し、
カメラが適正と判断した露出よりも明るくしたり暗くしたりの調整ができる機能です。
これを使うと、絞りやシャッター速度の調整を考えずに、
明るさを調整することができます。
やり方はカメラによってちがうので、
説明書で、露出補正のやり方を確認してみてください。

もうひとつは、カメラの撮影モードをM(マニュアル)にするやり方で、
絞りとシャッター速度が手動で設定できます。
Mにして自分で絞りとシャッター速度を調整しても、
カメラが判断した適正な明るさを0として、+と−で表されるのは一緒です。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

露出の変化はどこで見られる?

露出の目安は、カメラのファインダーをのぞくか、
カメラ上部の表示窓の0を真ん中にした横線の目盛りを見て、
カメラが判断するちょうどいい明るさを0として、
目盛りを−1/2とか−1とか、マイナス側になるようにするとどんどん暗くなり、
+1/2とか+1とか、+側にしていくと、どんどん明るくなっていきます。

気がついたら写真が暗く写るようになってしまっていた、
または真っ白になってしまっていた、などというときは、
ここが0になっているかを確認してみましょう!


では、どんなときに露出補正をしたらいいのか、例を見てみましょう。
今回は、+補正の例です。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

逆光での撮影

逆光(後ろから光があたっている状態)気味のときは、
カメラは光をたくさん感じるので、明るいと思って、露出を暗くしようとします。
なので、そのままで撮影すると、子どもの背景の明るさはちょうどよくなりますが、
肝心の子どもが暗く写ってしまいます。

逆光で撮るときは、子どもがちょうどいい明るさになるように、
表示窓の目盛りがプラス側になるように、明るく補正します。
レフ板も併用すると、陰がやわらかくなり、より明るい写真が撮れます。

背景が白だったり洋服が白っぽかったりしても、
カメラは明るいと判断して暗くしようとするので、
同じように補正が必要になる場合があります。
真っ白いものを写すときの補正は、
+1.5くらいと考えればいいですが、
白さ加減と面積で変わってきます。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

子どもを明るく写したいとき

子どもを明るめに撮ってみましょう。

カメラがちょうどいい明るさと判断した露出よりも、
+になるように、調節します。

白トビ(一番明るい部分がディテイルがなくなって真っ白になってしまう)に
ならないぎりぎりのところまで明るく調節してみましょう。

特に、前回出てきたボケを生かしたような写真では、
明るめの方がよりやわらかい雰囲気の写真にしやすいです。

下の写真は、露出補正で+1くらいにして撮っています。
肌に透明感が出て、やわらかい雰囲気になります。

8-6.JPG


ただ、屋外など直射日光があたっているところは、
露出をカメラの判断より明るくすると真っ白にとんでしまうので、
明るめに設定するのは、屋内か日陰などの、
全体にやわらかく光が回っているときが効果的です。


露出を変えてみるときは、まず、少しだけ露出補正をして、写真をチェックしてみます。
何度か少しずつ調整してチェックしてみて、ちょうどいい明るさで撮れたと思ったら、
同じ場所、同じ光で撮るときに、その設定のまま撮ってみましょう。

露出補正をして撮った後は、目盛りを0に戻すのを忘れずに!



露出のこと、なんとなくわかっていただけましたか?

明るさについては、やってみることが大事です。
正解はないので、いろいろ試してみて、
自分の好きな明るさをみつけてみてください!




第1回「瞳のこと」はこちら
第2回「レフ板のこと」はこちら
第3回「表情のこと」はこちら
第4回「レンズのこと」はこちら
第5回「バースデーケーキ」はこちら
第6回「ピントのこと」はこちら
第7回「ボケのこと」はこちら



しだみほこ/横浜市生まれ。雑誌・広告、カレンダー、ポストカードの撮影に加え、
2011年より、子どもをより自然に撮影する一軒家撮影「kids photo lumiere」を始める。
2児の母。著書に、世界各地にテディベアを連れていき撮影した写真集
『ごきげんテディ』『Cuddly Bears』。
キッズフォトルミエールブログ http://lumiere65.blog.fc2.com/
キッズフォトルミエールfacebook http://www.facebook.com/kidsphoto.lumiere

Prev

Next

MOE最新号

MOE 2013年12月号

大特集 「絵本の力」皇后美智子さまが子どもたちに贈られた絵本

Books

かぞえてみよう

親子であそびなら、数字やどうぶつをおぼえられる、はじめての「かず」のえほん!(さく・さかざきちはる)

しばわんこドリル~はる なつ あき ふゆ~

しばわんこできせつをたのしくおけいこできる!かわいいおりがみつき。(絵・川浦良枝)

うんこしりとり

こいぬのうんこ→こうちょうのうんこ→...エンドレスにつづくよ、うんこしりとり。このつくうんこを だしきろう!(tupera tupera/作)