料理・手づくり

2013.05.01

ママフォトグラファーのはなし 第7回「ボケのこと」

71.JPG

新緑が美しいですね。お花屋さんのウインドウにも、新緑が写り込んでいます。


こんにちは! 志田三穂子です。

前回、ピント合わせについておはなししたので、
今回は、ピントの合わない部分、
"ボケ"について、お話ししましょう。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

"絞り"で雰囲気のある写真に

"ピンぼけ"は困りますが、
ピントの合っていない部分をうまくぼかすと、
雰囲気のある写真が撮れます。

一眼レフカメラでは、
ピントを合わせる部分とぼかす部分の
メリハリをつけることができます。

ぼかし具合を調整しようとするときに関係してくるのが、
レンズの絞りです。

カメラでは、ダイヤルをPにすると
カメラが自動でシャッター速度と絞りを設定してくれますが、
Mにするとシャッター速度と絞りが、TvやAvにすると、
それぞれシャッター速度と絞りが手動で設定できるようになります。

絞りを変えることで、明るさを変えることができますが、
もうひとつ変わってくるのが、ピントの合う範囲です。

カメラから見て、ピントを合わせた位置から前後に、
ある程度合う範囲があります。
その深さの度合いを変えることができます。

絞りを最大に開けたレンズの一番明るい状態が、解放F値です。
50mmレンズのf2.8などと表記される、2.8の部分ですね。

解放F値はレンズによって違いますが、
この数値まで絞りを開けたときがこのレンズの解放F値になり、
ピントの合う範囲が一番狭くなります。
つまり、逆にいえば、ピントを合わせた部分以外は
ぼけやすくなるということです。


では、子どもの撮影で、背景をぼかして
子どもを際立たせて撮りたいときを考えてみましょう。

72.JPG

ぼかし方として、ピントの合っている部分より手前をぼかす前ボケ
背景をぼかす後ろボケがあります。

上の写真は、絞りを解放近く(2.8)まで開け、
前ボケと後ろボケを生かし、
子どもを浮き立たせるのと同時に、奥行きを出しています。

ぼかす範囲を大きくしたいときは、
絞りを解放に近い(F値が小さい)状態で撮ります。
ピントを合わせる子どもがカメラに近いほど
また、後ろの背景が遠いほど、ぼかしやすくなります。

背景が子どもに近いと後ろがぼけにくいので、
子どもの後ろにすぐ壁やものがない状態で撮るといいでしょう。

絞りを2.8位かその前後の小さい数値まで開けると、
ぼけが意識された写真になります
(2.8まで小さい絞りがないレンズは、一番小さい数値にします)。


下の写真は、手前の葉っぱをぼかして
子どものやわらかい雰囲気を出した写真。
F2.8で撮っています。

73.JPG


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ぼかしたいときのカメラの設定は?

露出がわかる方は撮影モードをMにして、
絞りとシャッタースピードを手動で合わせます。

このとき、絞りの数値をできるだけ小さくします。
細かいことはわからないけどとにかくぼかした写真を撮りたいという方は、
撮影モードをAvにして、絞りを解放に近い、小さい数値に合わせます
そうすると、絞りは固定されたまま、
明るさが変わってもカメラが自動でちょうどいい明るさに調整してくれます。

絞りは、カメラの表示ウインドウに125 と2.8などと出てきている、
2.8とか3.5とか5.6とか、その数値のことです。
その数値を小さくします
(ちなみに、隣に表示される30とか60とか125とかの表示は、シャッター速度です)。

子どもとぼかしたいものの距離が近すぎないようにし、
合わせたい場所にしっかりピントが合ったことを確認して、シャッターをきります。

※一眼レフカメラでは、ファインダーでは
レンズの解放F値で撮った状態の画面が見られますが、
実際に撮れる写真は、設定した絞りの数値まで絞った写真になります
(例えば、解放F値が2.0のレンズで絞りを5.6まで絞って撮影した場合、
ファインダーでは、絞り2.0の一番ピントの合う範囲が狭い状態で見えますが、
実際に撮れる写真は、絞り5.6の、もっとピントが合った写真になります)。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ぼかすときの注意点

ピントの合う範囲が狭くなるということは、
ピントがちょっとずれてもピンぼけになりやすいので、
特に子どもの動きが大きいときは、注意します。

カメラをかまえるときも、脇をしめ、ぶれないようにしっかりかまえて、
カメラも動かないようにシャッターを押しましょう。

まわりをぼかすときは、
ピントの合っている部分はしっかり合わせて
メリハリをつけることが大事です。

74.JPG

前ボケを利用するときは、ボケがうるさくならないよう、
ピントを合わせる場所とぼかすものが近くならないようにします
(近いとしっかりボケません)。

手前のものをぼかすときは、
ぼかすものがカメラから近いほどぼけやすくなります。

ぼかすものを入れるバランスを考え、
グリーンや、上の写真のように明るめのきれいな色を入れると、
失敗しにくいでしょう。


また、ピントの合う範囲(奥行き)は、レンズによってもちがいます。
ワイドレンズならピントが合う範囲が広く
背景までピントが合いやすくなりますが、
望遠レンズだとピントが合う範囲が狭くなるので、
ぼかしやすくなります。


ボケを効果的に使って、
雰囲気ある写真を撮ってみましょう!




第1回「瞳のこと」はこちら
第2回「レフ板のこと」はこちら
第3回「表情のこと」はこちら
第4回「レンズのこと」はこちら
第5回「バースデーケーキ」はこちら
第6回「ピントのこと」はこちら



しだみほこ/横浜市生まれ。雑誌・広告、カレンダー、ポストカードの撮影に加え、
2011年より、子どもをより自然に撮影する一軒家撮影「kids photo lumiere」を始める。
2児の母。著書に、世界各地にテディベアを連れていき撮影した写真集
『ごきげんテディ』『Cuddly Bears』。
キッズフォトルミエールブログ http://lumiere65.blog.fc2.com/
キッズフォトルミエールfacebook http://www.facebook.com/kidsphoto.lumiere

Prev

Next

MOE最新号

MOE 2013年12月号

大特集 「絵本の力」皇后美智子さまが子どもたちに贈られた絵本

Books

かぞえてみよう

親子であそびなら、数字やどうぶつをおぼえられる、はじめての「かず」のえほん!(さく・さかざきちはる)

しばわんこドリル~はる なつ あき ふゆ~

しばわんこできせつをたのしくおけいこできる!かわいいおりがみつき。(絵・川浦良枝)

うんこしりとり

こいぬのうんこ→こうちょうのうんこ→...エンドレスにつづくよ、うんこしりとり。このつくうんこを だしきろう!(tupera tupera/作)