料理・手づくり

2013.02.01

ママフォトグラファーのはなし 第4回「レンズのこと」

camera.JPG

かなり前に修理部品も買えなくなってしまった、懐かしのフィルムカメラ。
この頃から、カメラの「レンズ」は基本的に変わっていないのです。


こんにちは! 志田三穂子です。

一眼レフ、話題のミラーレス一眼など、
最近はレンズ交換ができる本格的なカメラも身近になってきています。
レンズ選びも、たくさんあって迷ってしまいますよね。

今回は、レンズの種類や特徴について、触れてみたいと思います。


まず、レンズの表記。
50mm F2.8(あるいは 1:2.8)
これは、
焦点距離が50mm
開放F値が2.8
ということです。
F値については、回を変えてご説明します。


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焦点距離について

レンズの焦点距離によって、写る範囲(=画角)が変わります。
焦点距離が短いほど広角(ワイド)に、長いほど望遠になります。
単焦点レンズでいうと、広角(ワイド)レンズ、標準レンズ、望遠レンズと
分けることもできますね。

では、まず、それぞれのレンズで撮った写真を見てみましょう!


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広角レンズ

背景に写る範囲が広くなります。
ピントの合う範囲も広く(ピントが合いやすく)なります。
背景が広く遠く写るので、奥行きが出ます。
近くのものは立体的に写ります。
周辺部分には特にゆがみが出るので、
子どもをメインで写すときには
子どもが中央にくるようにするといいと思います。

下の写真は、広角レンズ(17mm)で子どもを撮ったもの。
背景がたくさん写りこんでいるのと同時に奥行きが出て、
子どもの顔も立体的に強調されているのがわかります。

koukaku.jpg


標準レンズ

人が目で見た範囲に近い画角になります。

下の写真は、標準レンズ(50mm)で子どもを撮ったもの。
目で見た感じの自然な写真です
(後で出てきますが、カメラにつけた実際の画角は
標準より少し望遠気味になっています)

hyojun.jpg


望遠レンズ

背景に写る範囲が狭くなります。
遠くのものを大きく近く撮れます。
ピントの合う範囲が狭くなるので、
その特徴をうまく使うと、背景をぼかした写真が撮れます。

下の写真は、望遠レンズ(100mm)で子どもを撮ったもの。
背景が気にならず、子どもが浮き出てくる感じです。

bouen.jpg


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使い分けとしては、

広角
背景も写し込んで、そのときの雰囲気、状況も残したいとき。
遠近感を強調したいとき。背景に広がりを出したいとき。
通常、人物のポートレートでは、
寄って撮ると顔が少し引き延ばされる感じになるので
あまり広角レンズは使わないですが、
使う場合には少し引いて撮るのがおすすめです。

標準
目で見たように写真を撮りたいとき。
近づいたり離れたり、絞りを変えることで
いろいろ変化をつけることもできます。

望遠
余分なものを写さず、背景をぼかして子どもを際立たせたいとき。
遠くにいる子どもを大きく写したいとき。
運動会のときなどは活躍してくれます。


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じゃあ、広角、標準、望遠レンズって、
だいたい何mmぐらいのレンズのこと?

従来の35mm判フイルムカメラ(フイルムを装填するカメラ)でいうと、
広角(ワイド)20〜35mm程度
標準     50mm前後
望遠     80mm以上

だいたいこんな感じだったのですが、
今、ほとんどのみなさんが使っている
デジタル一眼カメラにレンズをつける場合、
メーカーによっても違うのですが、
レンズに表記されている焦点距離の1.5倍ないし1.6倍したものが、
実際の焦点距離になってきます
(プロやハイアマチュア用の本格的なカメラをお使いの方は、
焦点距離が変わらないカメラもありますが、少数派だと思いますので)。

つまり、今まで標準と言われてきた50mmレンズで撮影すると、
実際は、焦点距離は75mmから80mmになり、
少し望遠気味になるということですね。

なので、デジタルカメラでの焦点距離の感覚としては、私の勝手な換算ですが
広角(ワイド)14〜24mm
標準     35mm前後
望遠     70mm以上

と、だいたいこんな感じで考えたらいいのかなと思います。
デジタルカメラに35mmレンズをつければ、
標準レンズの効果が得られるということです。
レンズの換算値は、メーカーによっても多少変わってくるところなので、
レンズを購入するときには、
「35mm判カメラ換算では焦点距離はどのくらいになりますか?」とか、
「このレンズは広角ですか?望遠ですか?」などと、
確認してみてくださいね!

レンズには、もうひとつ大きな分け方として、
単焦点レンズと、ズームレンズがあります。

単焦点レンズ
焦点距離が固定されています。
ひとつのレンズで、ひとつの焦点距離が決まっています。

単焦点レンズのメリットは、軽いことと、
明るくできる(また別のときに詳しくお話します)こと。
デメリットは、急いでほかのレンズに変えたいとき、
レンズ交換に時間がかかること。
外に出て撮影するとき、レンズを何本も持ち歩かなければならないこと。

ズームレンズ
24-70mm、70-200mmなど、
ひとつのレンズで焦点距離を変えながら撮影することができるレンズです。
たとえば24-70mmのズームレンズなら、
レンズをカメラに取り付けたまま回すことで、
焦点距離24mmから70mmまで、
自由に焦点距離を変えることができます。
広角から望遠まで含まれているレンズもあります。

ズームレンズのメリットは、レンズ交換せずに、
自由に焦点距離が変えられるので、
シャッターチャンスを逃さず撮影できること。
デメリットは、単焦点レンズに比べて重いこと。


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レンズ選び

だいたい、最初に一眼レフをキットで買ったら、
標準のズームレンズ1本は、持っている方が多いのでしょうか。
もし、次の1本をどうしようかなと考えている方がいたら、
お子さんのどんな写真を撮りたいのか、考えてみましょう。

屋内で子どもを撮るのにおすすめは、
標準から中望遠(少し望遠)くらいの、単焦点のレンズです。
35〜50mmくらい(実際の焦点距離50〜80mmくらい)で、
明るいレンズ(F1.4~2.0くらい)だと、
軽いし、あまりブレもなく、寄って撮ったときに
後ろがきれいにぼけた子どもの写真が撮りやすいと思います。

望遠レンズは、さらに背景をぼかしやすく
子どものアップを印象的に撮れるレンズではありますが、
長くて重いものだと、ちょっと動いただけでブレが大きく出てしまいます。
実際に持って、確かめてみた方がいいかもしれないですね。
お遊戯会や運動会には、あると役に立つでしょう。
イベントのときに遠くから構えて表情まで写したいときは、
望遠の中でも、135mm以上はあった方がいいと思います。
もちろん、お持ちのズームレンズで望遠にできるのであれば、
それでじゅうぶんです。

また、屋外の広々した空間で撮る機会が多い方、
空や海など、自然といっしょに子どもを撮りたいときは、
広角のレンズがあるといいと思います。
空間に広がりが出て、のびのびした感じが出ます。
これも、お持ちのズームレンズが広角もカバーしていれば、
必要ないですね。


以上、レンズ選びのポイントは、

広角か、標準か、望遠か。
単焦点か、ズームか。
明るさ(開放F値)はどうか。
自分に重すぎないか。

など、自分にとっての優先順位を考えて選んでみてくださいね!


第1回「瞳のこと」はこちら
第2回「レフ板のこと」はこちら
第3回「表情のこと」はこちら


しだみほこ/横浜市生まれ。雑誌・広告、カレンダー、ポストカードの撮影に加え、
2011年より、子どもをより自然に撮影する一軒家撮影「kids photo lumiere」を始める。
2児の母。著書に、世界各地にテディベアを連れていき撮影した写真集
『ごきげんテディ』『Cuddly Bears』。
(キッズフォトルミエールブログhttp://lumiere65.blog.fc2.com/)

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